痛みを楽にセロトニン

セロトニン

脳の指揮者といわれるセロトニン神経は脳全体にネットワークをめぐらし、脳がよく働けるクリアな状態を維持してくれています。よく寝起きがいいとか悪いということをいいますが、爽快な目覚めができないのもセロトニン神経が関係します。
活動の神経といわれる交感神経が適度に活性化する例がスッキリとした朝の目覚め。心身が活動準備に入るための、自律神経のスムーズな切り替えにもセロトニンが重要な働きをします。大脳皮質の活動を適度に抑えながら、その働きを高いレベルで維持するというヒトの脳にとって理想的な覚醒状態をもたらしてくれるわけです。

平常心の維持

また一定量のセロトニンが規則正しく出ることで、脳全体のバランスを整えて平常心がもたらされます。オーケストラの指揮者のように自分で楽器を演奏するわけではなく、全体のバランスを整えてすばらしい演奏を演出。ときには暴走してしまうドーパミンやノルアドレナリンといった神経を適度な興奮状態に抑えることができます。
ですからセロトニン神経がきちんと働いていれば精神的なストレスのコントロールがしやすくなり、多少のストレスがあってもそれに負けてイライラしたりキレやすくなったりすることもなければ、逆に嬉しいことがあってもはしゃぎすぎたり舞い上がってしまうこともなくなります。
スポーツの場面でも動揺したり感情のコントロールが難しい時、よい結果はなかなかついてきません。平常心というのは適度な緊張をもって、その人の能力をもっとも発揮させることができる心の状態なのですね。

痛みの緩和

そして実はセロトニンは脳内で鎮痛剤の役目を果たすのです。普段私たちは痛みを身体のさまざまな部分で感じているように思っていますが、実は痛みを感じているのは脳なのですね。歯の治療などで麻酔薬が使われますが、あれはその部分の神経を麻痺させて脳に痛みの情報が伝わらないようにするのです。
でもセロトニン神経が活性化すると痛みが緩和されるのは神経が麻痺するからではありません。痛みはありますがそれほどつらくは感じないですむ、というのが特徴です。これは痛みの伝導をセロトニンが抑制してくれるために、それほどつらさを感じなくなるのです。
たいしたケガでもないのにひどく痛んだり、不定愁訴や慢性痛に悩んでいる人はセロトニン神経が弱っている可能性があります。逆に活性化してくれれば頭がクリアに、心は安定しストレスや痛みに強くなるのですからいいことばかりですね。

太陽とリズム

セロトニン神経を活性化させるものは二つあります。一つは太陽の光、もう一つはリズム運動です。日照不足が原因である「冬季うつ病」は太陽がさんさんと輝くところへ連れて行くだけで回復します。おもしろいのが太陽の光でなければダメということで、やはりお日様の力はすごいんですね。雨や曇りが続くと体調が悪くなるという人は多いと思いますが、これは日照不足からセロトニン神経の機能が低下し、その結果軽いうつ状態が生じているということです。
もう一つのリズム運動とは一定のリズムでからだを動かすような、ウォーキング・ジョギング・ダンス・水泳など他にもいろいろ。リズムを一定に刻みさえすればよく、頑張る必要はありません。疲労してしまうとかえって効果が低くなってしまうからです。5分間行えば脳の中でセロトニンの放出量が増えることがわかっているそうです。長くやった分だけ多くセロトニンが出るわけではなく、30分程度で十分です。このような運動を普段から行っている人は、セロトニン効果をなんとなくからだで実感していたり、体調へのよい影響がわかるからなのでしょうね。

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