せすじピン
外を歩いている時にお店の窓を見ると、背中の曲がった人が映っている。よく見ると自分だったなんてことありませんか?ありますね。パソコン作業に没頭して、ふと猫背の自分に気づくなんてことありませんか?はいあります。いけない、いけないと姿勢を正してこれでOK。本当にそれでOK?
無意識に
よい姿勢というのはやっぱり、意識せずとも気がついたらせすじピン状態のことをいうのですね。からだのどこにも変な緊張や無駄な力みのない、自然な脱力ができているリラックス時には、からだは勝手にせすじが伸びてくれるのですから。
ですから自分で姿勢を正す行為は、全くその真逆なことをしているわけですね。無理して背筋に力を入れても、それをずっと続けることはできずに結局は猫背へ逆戻り。力を入れるのではなく、力を抜くことが大事ということですが、これが難しいんですよね。疲労が蓄積されてくると特に。こり固まった体では、まず無理なことです。
せすじピンへの道
ではどうすれば、せすじはピンとしてくれますかね?とにかく伸ばしましょうか?
ぶら下がり健康法?えっ、もっと遠心力を加えて大車輪?。う~ん、たしかに少し伸びる効果はありそうですが、それでせすじピンが保てるようになるかといえば、難しいでしょうね、惜しい。
バランス器具?まじめに考えてます?でもまあ、ある程度は腹筋・背筋群の筋力強化に役立つのは間違いありません。でもせすじピンのためには重要な、深層筋にまで効果は達しません。柔軟性アップにもつながりにくいですね。
前後・左右・ねじり
せすじが伸びてくれるためには、背骨周囲にある筋肉のこりや緊張をほどいてあげること。それは自分自身でも可能です。体は自分で整えるようにできているのですから。
背骨には前後屈・側屈・ねじり回旋の3つの基本動作があります。これらが組み合わさって、私たちは複雑な身のこなしができるわけです。この3つの動作それぞれの可動域が広がるほど、せすじも伸びていくということなのです。背骨周囲の筋肉がまんべんなくほぐされて、柔軟性が回復されていくからです。
縮んだから引っ張るということではないのですね。ですから首の牽引は間違いなのです。骨は悪くないのです、悪いのは周りの筋肉のこり。せすじピンは心身がほぐれていることを現すわけで、コリコリの時はどうあがいても無理ということ。
そんな時は3つの基本動作をしてみても、痛みがあったりスムーズに動かせなかったり。からだは正直ですね、ケアすれば応えてくれるし、大事にしてあげないと見た目にも姿勢にも現れてしまうのですから。