正座の効能

正座

椅子(腰かけ)のない場合、腰に負担のない姿勢をとりたい時は正座が良ろし。また座る姿勢のなかで最もせすじが伸び、腰痛のひとにいちばん良い座り方です。でも欠点はひざに負担がかかることで、この問題は小さくありません。正座は非常に人間らしい座り方で人間にしかできません。犬も猫も馬も牛も、ひざを180度曲げて座ることはできず、ひざにみえるところは足首の部分です。チンパンジーやゴリラなども、よほど訓練しないとできないそうです。

座り方

ひとがまっすぐ立つことで手で体重を支えなくなり、足腰に集中的に負担がかかるようになりました。また歩行でも二本の足だけで全体重を支えるようになってから、サルに比べ足が長くなり、股関節の可動範囲も広がりました。その結果、ひとは座ることが苦手になり、そこで考え出したものが椅子。座り方はいろいろあれど、大なり小なり腰や足の関節に負担がかかります。いろいろな座り方や姿勢が工夫されたのも、ひとが座ることを苦手にしているからなのです。

足のしびれ

正座は美しい姿勢と思っても、ほとんどのひとは足のしびれや痛みを理由に苦手ですね。ビリビリしびれるのは感覚神経の過敏が原因。足の感覚がなくなり動かせなくなるのは、感覚神経の麻痺によるものです。これらは足の血管の一部が圧迫されたことによって、筋肉や神経への血流が悪くなったことが原因。血流が回復すれば一時的な麻痺は元に戻ります。正座をすると筋肉に流れる血流は減少しますが、逆に足の表面を巡る血流が増えるため、ひとによっては足が冷えなくて気持ちがいいと言います。

足のしびれをできるだけ防ぐコツは、足の甲をべったりと床につけず、足首を少し床から浮かせて足背動脈を圧迫させないようにすること。かかとの真上にお尻を乗せず、かかとを外側に開いてその上にお尻を乗せます。また足の親指同士を重ねて座り、ときどき上下を入れ替えます。正座の間、微妙に前後左右に重心を移動させるのです。そしてひざはくっつけずに少し間を開け、ときどき両足のつま先を立てます。これが足をしびれにくくするコツで、同時にひざや腰・足関節を痛めない工夫でもあります。

和式トイレ

和式トイレ

正座と和式トイレには共通する効能があります。それは足関節とひざ・腰周りの筋肉を鍛え、関節の可動域を拡げること。いわゆるウンチング・スタイルは骨盤の深層や横隔膜など、内臓の働きを支えている筋肉群を鍛えられる大切な動作なのです。草取りや雑巾がけなど、しゃがむ動作の繰り返しにも同様の効果があります。

特に骨盤の入り口を守るように活動する肛門括約筋などは、肛門や尿道・子宮といった重要な器官の正常な働きを支える筋肉。これらが弱ると脱肛や失禁など、日常生活に支障をきたす重大な症状を起こします。和式トイレで用を足すということは、下半身と肛門括約筋を鍛えるのに最適なのです。

正座をする機会の減少と洋式トイレの普及は日本人の下半身の柔軟性と筋力を低下させています。正座をする際には和式トイレと同じ要領で肛門を引き上げ、腹式呼吸をして腰にも力を入れることが大事。交することで内臓の血液循環が良くなり、特に骨盤に滞りがちな鬱血を取り去ります。これは正座の隠れた効能の一つです。

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